観葉植物の葉っぱが黄色くなる原因と回復方法

観葉植物の葉っぱが黄色くなる原因と回復方法

観葉植物の葉が黄色や茶色に変色し枯れ落ちてしまうことがよくあります。

様々な要因で葉が変色してしまうのですが、原因を見極めるのはなかなか難しいことです。
また、原因は1つだけではない可能性もあります。

今回は、葉が黄色くなる原因とその特徴、回復する方法をまとめました。

「最近、観葉植物の葉が黄ばんでるな」と感じたらすぐに対応することが大切です。
原因とその特徴を把握して、早めに改善して元気にしてあげましょう!

黄色くなった葉っぱは復活しない

まず、残念ながら黄色くなってしまった葉っぱは元通りの緑色にはなりません。

葉っぱが黄色ばむのは、「葉緑体」がなくなってしまっている状態です。
葉緑体は光合成に必要不可欠な細胞。
名前の通り、緑色の細胞ですので、葉緑体がなくなってしまうと葉が黄ばんでいきます。
理科の授業で習ったあれですね。

つまり黄色くなってしまった葉っぱは光合成ができない葉っぱ。
植物は、光合成のできない葉っぱは不要なものとして認識するので、そのまま枯れ落ちてしまいます。
葉っぱが黄色くなるのは、観葉植物にとってなにかしら悪い影響がある状態なので、そのまま放っておくと全部枯れてしまう危険があります。

しかし、原因を突き止めて早めに改善すれば、どんどん新しい芽を出して元気な状態に戻ってくれるので安心してください!
また、原因はひとつではないことが多いです。
色んな原因が関連している場合はすべての条件が整うように管理してあげるのがベストです!

観葉植物の葉っぱが黄色くなる原因と回復方法

水やり不足

観葉植物は水分不足になると葉っぱが乾燥して、どんどん葉っぱが黄色くなって枯れてしまいます。

こんな時は水分不足かも・土を触ってさらさらに乾いている
・葉っぱを触ってパリパリ・カサカサな状態
・茎や葉っぱが萎れている
・夏場に日の当たる場所で1週間以上水をあげていない
・寒い時期だから水を全くあげていない

観葉植物の水やりは意外と奥が深く、水をあげすぎてもあげなさすぎても枯れる原因になります。
植物の種類や時期によって水やりの頻度が変わるので、その植物の育て方をよく調べて水やりの頻度が間違っていないか確認してみてください。

水分不足の葉っぱの特徴は、カサカサに乾燥していたり、茎や枝が萎れ気味になっています。

回復する方法

水が鉢底からでるくらいたっぷり水をあげてください!
次の水やりは、土の表面が乾いてから、同じようにたっぷり水をあげましょう。

注意点
植物の種類に注意!
乾燥気味に育てるのが良い植物の種類もあります。
他の原因がないかも確認してから判断しましょう。
しかし、乾燥気味がいいからと全く水やりをしていない場合は水不足の可能性が十分にあるので、葉っぱや茎の状態を確かめてみてください!

水のあげすぎ・根腐れ

水分不足とは逆に水をあげすぎても、葉っぱが黄色くなることがあります。
観葉植物を初めて育てる方に多い原因です。

こんな時は水のあげすぎが原因かも・元気がないから毎日水やりをしている
・常に土が濡れている状態
・冬でも毎日水やりをしている
・風通しが悪い場所に観葉植物を置いている

観葉植物の元気がなくなると早く元気になってほしくて水をたくさんあげたくなりますが、逆効果になる可能性があります。
植物が水を吸う元気がない場合やまだ土の中の水分を吸いきっていない状態で水をあげつづけると、根腐れを起こしてしまいます。
また、冬の寒い時期は休眠期になる観葉植物が多いです。休眠期の状態で水やりをすると根っこが水を吸いきれず根腐れの原因になってしまいます。

土の中が蒸れて根っこが腐ってしまったり、
土の中が湿っていると空気が土に入らず根っこから息ができない状態になります。
これが根腐れの原因です。

回復する方法
しっかり土を乾かして、水やりの頻度に注意する!
植物の種類や時期によりますが、基本的には土が乾いたらたっぷりと水をあげるということが重要です。
特に部屋の中で育てている場合や寒い時期は土の乾きが遅いので、十分に注意して水やりの頻度を調節しましょう。

土の乾き具合は、判断が難しいものです。
水やりのタイミングをわかりやすくするために水量計などを使用しましょう。

出典:amazon.co.jp
サスティ Sサイズ
キャビノチェ(Cabinotier)
電池を使わずに土にさすだけで水分量がわかる水量計。色の違いで土の中の水分量がわかるため挿しっぱなしでいつ水やりすれば良いのか一目でわかります。

また、意外と気にしていない風通しが結構重要です!

部屋の中で観葉植物を育てていると風通しが悪くなります。
自然と同様に空気を循環させることによって、湿気などが溜まるのを防ぎます。

根腐れがひどい場合は、植え替えをしましょう。
あまりにひどい根腐れはカビなどの原因になりもとに戻らない危険があります。
ひどい部分を切って新しい土で清潔に管理してあげましょう。

注意点
クーラーや暖房の風が直接当たる場所に置いてはダメ!
エアコンの風が直接当たる場所は、観葉植物にとっては刺激が強すぎるので葉っぱが乾燥したり痛んだりする原因になります。
窓際の風通しの良い場所に置くかサーキュレーターなどで部屋全体の空気を循環させるようにしましょう。

日照不足or強い日差しの葉焼け

日光が不足して葉が黄色くなるのは、部屋の中で育てる観葉植物に多い原因です。

こんな時は日照不足かも・幹に近い内側の方の葉っぱが黄色くなっている
・日当たりの悪い部屋の中に置いている
・冬場で日照時間が短くなった

回復する方法
ずっと家の中に置いている場合は、少しの時間でも日向に出してあげましょう。

また、葉っぱが密集していて内側の方の葉っぱが黄色くなっている場合は、日光が届かず蒸れてしまっている可能性があるので、剪定して風通しを良くしてあげましょう。

注意点
日当たりの良い場所に置いているのに葉っぱが変色するのは、葉焼けの可能性があります。
外側の葉っぱで日にあたっている葉っぱが変色している場合は葉焼けしているかもしれません。
特に夏の強い日差しに長時間あてると葉っぱの真ん中が焼けて、黄色や茶色に変色してしまいます。
植物の中には、直射日光が苦手な種類があります。
植物の種類に注意して、半日陰やレース越しの日向で日光浴をさせてあげてください。

肥料が足りないor肥料をあげすぎ

観葉植物を鉢で長年育てていると土の中の養分が不足してきて、水やりだけでは十分な栄養が得られなくなり葉っぱが黄色くなってしまいます。
市販の培養土には最初から肥料や栄養が含まれているものがありますが、2年前後で栄養がなくなってきます。

こんな時は肥料不足かも・1年~2年以上植え替えしていない
・1年~2年以上肥料を使っていない
・幹が細くなってきている
・花が咲く植物で花の数が少ない

観葉植物に必要な栄養素は、主に3つです。
チッソ
チッソは「葉肥」と呼ばれ、葉緑体を作ったり生長するのに欠かせないたんぱく源になる成分です。
チッソが不足すると葉っぱが黄色く変色しまいます。

リン酸
リン酸「実肥」ともよばれ、開花や実をつける生長や根の生長を助ける重要な成分です
リン酸が不足すると、開花などに影響がでてきたり、根が張れず弱々しい状態になってしまいます。

カリウム
「根肥」と呼ばれ、根の生長だけでなく茎や葉など植物全体が丈夫になる成分です。
カリウムが不足すると植物の抵抗力が下がり病気の原因になったり、弱々しい幹になったりします。

回復する方法
チッソ、リン酸、カリウムがすべて入った肥料を与える!
どれかひとつではなく、すべて重要になります。
基本的に観葉植物の肥料として売られているものは3つの成分が配合されていいるので、特に気にしなくても大丈夫です。

また、肥料には緩効性肥料と即効性肥料があります。
明らかに肥料不足の場合は、液体タイプの即効性肥料がおすすめです。
植え替えをするときに合わせて土に肥料を混ぜ込む時には緩効性肥料を元肥として混ぜ込みましょう。
緩効性肥料は種類にもよりますが、一般的に数か月~1、2年効果が持続します。

出典:amazon.co.jp
ハイポネックス 液体肥料 原液
ハイポネックス
チッソ・リン酸・カリが6:10:5でバランスよく配合された原液タイプの液体肥料。観葉植物全般に効果絶大です。薄めて使うため、コスパにも非常に優れた肥料です。

実際にガジュマルにハイポネックスを使用して経過観察をしました。
こちらの記事もチェックしてみてください。


注意点
肥料をあげすぎると逆に葉っぱが枯れてしまうことがあります。

特に即効性の肥料は原液を10倍~500倍に薄めて使うタイプが一般的で、
肥料を濃くすれば効果があるわけではありません!
肥料を濃くしたり、毎日肥料をあげたりすると根っこが痛んですぐに枯れてしまうので、絶対に容量と頻度を守って使ってください!
また、緩効性肥料と即効性肥料を両方使う時も注意しましょう。
過度な養分になっていないかをしっかり確認して与えすぎないようにしてくだい!

害虫

害虫が原因で葉っぱが枯れてしまうことがあります。
害虫が原因の場合は、他と違ってまんべんなく黄色になるということはありません。

こんな時は害虫が原因かも・葉っぱに白や黄色の点々が付いている
・葉っぱの形が丸まっていたりかじられていたりする
・葉っぱがべとべとしている
・葉っぱが透けている
・新芽にも影響がある

回復する方法

まずは、葉水と葉っぱを濡れたティッシュなどで拭く。
ある程度、虫を取り除き清潔に保つことができます。

害虫によって症状が変わってくるので、対処法も変わってくるので
何の虫がついているのか把握して適切に駆除しましょう。

環境変化によるストレス(温度・日差し・土の環境など)

実は、葉っぱが黄色く変色する原因として多いのが、環境の変化によるストレスです。
特にお店から買ってきて環境が変わったりすると変色することが多くあります。

こんな時は環境変化によるストレスかも・買ってきてすぐに葉っぱが黄色くなった
・季節の変わり目に黄色くなった
・外に出したり、部屋に入れたり置き場所を変えた
・植え替えをした

主なストレス要因

急激な温度の変化
季節の変わり目など朝と夜の急激な寒暖差や部屋の中で育てていた観葉植物を急に外に出すなど急な温度変化が起こると植物はストレスを感じてしまいます。

日差しの変化
温度変化と同じように部屋の中から急に日差しの強い外に出してしまうと植物が変化に対応できない可能性があります。
特に暖かくなってきて久しぶりに外に出したときなどに変色しやすいです。

土の環境
土のPh(ペーハー)の変化で葉っぱが黄色くなることがあります。
鉢植えの場合はあまりありませんが、石灰などを混ぜて土の環境を変えたときなどに変色しやすいです。

回復する方法
なるべく場所は動かさず環境の変化が少ないところで育てましょう。
また、買ってきてすぐの場合はレースのカーテン越しに日の当たる場所に置いておくことで徐々に環境変化に慣れさせることができます。
環境のストレスが原因の場合は、
日光、風通し、水やりをしっかり守っていれば、環境に慣れて問題なく生長してくれるので安心してください!

まとめ

観葉植物の葉っぱが黄色くなる原因には様々な可能性が考えられます。
特徴を把握して素早く改善してあげましょう!